今回は都道府県別の外国人観光客数(宿泊者)ランキングをご紹介いたします。
訪日外国人数が過去最高に
2018年の訪日外国人数は過去最高の3119万1856人。伸び率は2015年をピークに減少傾向にはあるものの、ついに3000万人の大台を突破しました。
訪日外国人数の目標はオリンピックを迎える2020年に4000万人、さらに2030年には6000万人を目標として掲げており、今後も訪日外国人増加のためのインバウンド対策を強化する見通しとなっております。
一方で足元では2019年後半からの日韓関係の悪化により、韓国からの訪日客が減少しており2019年の訪日外国人数はマイナスになる可能性も出てきました。
それでは、訪日外国人から人気の都道府県はどこになるのでしょうか。以下のランキングは観光庁の発表資料から外国人の宿泊者数を都道府県別に上位から出したものです。
外国人のべ宿泊者数ランキング
(順位:都道府県名 外国人のべ宿泊者数 前年増減率)
1位:東京 2319万4530人 +17.3%
2位:大阪 1512万4140人 +29.6%
3位:北海道 833万5030人 +8.2%
4位:京都 626万7750人 +12.8%
5位:沖縄 620万1270人 +34.1%
6位:千葉 411万5770人 +12.0%
7位:福岡 336万6510人 +8.2%
8位:愛知 285万230人 +12.1%
9位:神奈川 275万3800人 +17.9%
10位:山梨 196万1210人 +21.9%
11位:静岡 179万3750人 +19.4%
12位:長野 152万7160人 +18.4%
13位:岐阜 148万4320人 +52.2%
14位:大分 144万2210人 +4.0%
15位:兵庫 125万9930人 +0.9%
16位:広島 123万7170人 +33.3%
17位:熊本 101万3020人 +25.4%
18位:石川 97万3950人 +25.3%
19位:長崎 86万90人 +10.4%
20位:鹿児島 83万540人 +11.6%
21位:和歌山 58万4350人 +11.3%
22位:香川 54万6100人 +13.2%
23位:岡山 46万9460人 +6.9%
24位:奈良 43万8670人 +12.6%
25位:滋賀 41万2510人 +6.2%
26位:新潟 40万4890人 +28.4%
27位:宮城 40万2110人 +52.0%
28位:佐賀 39万1900人 +1.7%
29位:青森 34万9050人 +34.1%
30位:三重 34万580人 +1.9%
31位:宮崎 32万6530人 +10.1%
32位:栃木 32万3390人 +19.0%
33位:富山 30万6200人 +6.4%
34位:群馬 28万9400人 -0.7%
35位:岩手 25万8920人 +37.8%
36位:茨城 25万4190人 +10.2%
37位:埼玉 23万470人 +5.0%
38位:愛媛 22万9530人 +28.5%
39位:鳥取 19万4730人 +38.6%
40位:福島 17万6360人 +35.3%
41位:山形 16万3460人 +38.7%
42位:秋田 12万3430人 +17.9%
43位:山口 12万2630人 +4.5%
44位:徳島 11万6230人 +13.1%
45位:高知 7万9160人 +5.0%
46位:福井 7万5860人 +24.0%
47位:島根 7万2740人 +52.0%
(参考:観光庁「宿泊旅行統計調査2018」)
ランキングトップ5。東京・大阪の2都府が突出。
1位・東京に関しては、日本の首都で羽田空港の所在であり、交通、経済、政治、若者文化の中心地として、当然の結果となりました。国別では最も多いのが中国人となっておりますが、欧米諸国からの宿泊客も増加中となっております。
2位・大阪も東京には及ばないものの人数としては3位以下を大きく引き離しております。韓国人旅行客が多いのが特徴で、増加率も高い状況です。関空でのLCC増便やインバウンド向けホテルが多いことも要因として考えられます。
3位・北海道はリピーターが多く4泊以上の滞在日数が長いことが特徴でピークは夏と冬の2回あります。中国でヒットの映画の影響で中国人の訪問が多いのも特徴です。
4位・京都も定番の観光地であり、特に欧米人に人気となっています。やはり日本の伝統や歴史が最も感じられるところが魅力なのでしょうか。
5位・沖縄は台湾からの訪問が多く全体の3割程度を占めております。
前年からの増加率が高い県
1位・岐阜は特に中国人観光客は前年比149.4%と大幅に増加しております。人気エリアは岐阜高山や白川郷となっております。
2位タイ・宮城は仙台市が体験型プログラムを提案したり、仙台空港が東北では初となるムスリム向けの 礼拝堂を設置するなどインバウンド対策に注力しております。
同じく2位タイ・山口はソウル直行便が就航しており、アクセスの良さから韓国人観光客が多くなっております。しかしながら昨今の日韓関係の影響で2019年の集計はおそらく大幅に減少するものと思われます。
このほか地域別にみてみますと東北エリアが軒並み高い伸び率を示しております。群馬県は残念ながら2018年は全国で唯一前年割れとなってしまいました。
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