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世界の交通事故死亡者数ランキング~車の安全性能向上が寄与~

今回は世界の交通事故死亡者数ランキングです。 

 

自動車 安全装置 自動ブレーキ 

 

交通事故死率は抑制傾向に

WHOの発表では2016年の交通事故による死者数は135万人で2013年の調査に比べて10万人ほど増加しています。
しかしながら、世界の人口増加と自動車数の増加分を考慮すれば事故死率自体は抑えられているとされ、これは自動車の安全性能の向上などが寄与していると考えられます。一方で低所得国での死亡者数は依然として増加していて、国の豊かさのレベルにより安全面での格差が生じております。
 日本においても、ピークで1万6千人を超えていた死亡者数は1996年以降1万人を下回るようになり、近年はずっと減少傾向が続いています。

また最近は高齢ドライバーによる交通事故もニュース等で取り上げられることも多く、実際に若年層(16-24歳)の交通事故数は減少しているのに対し、高齢者(65歳以上)の交通事故数は増えているとの報告もあります。
しかし事故率そのものでは依然として若年層の事故率がそれ以外の年齢層に比べて2倍以上高い傾向にあり、ニュースの情報だけで高齢者ばかりと印象づけてしまうことは注意が必要です。

 

交通事故死亡者数ランキング

【順位:国名 交通事故死亡者数 (人口10万人あたりの交通事故死亡率)2016年データ】

1位:インド     29万9091人 (12.2%)

2位:中国      25万6180人 (18.2%)

3位:ブラジル   4万1007人 (19.7%)

4位:アメリカ   3万9888人 (12.4%)

5位:ナイジェリア 3万9802人 (21.4%)

6位:インドネシア 3万1726人 (12.2%)

7位:パキスタン  2万7582人 (14.3%)

8位:エチオピア  2万7326人 (26.7%)

9位:コンゴ    2万6529人 (33.7%)

10位:ロシア   2万5696人 (18.0%)

参考:日本        5224人 (4.1%)

(出典:WHO 「GLOBAL STATUS REPORT ON ROAD SAFETY 2018)

事故死亡率は先進国で低く、途上国で高い傾向に 

死亡者数については国の人口規模にもよるため一概には言えませんが、10万人あたりの交通事故死亡率では国によって大きな差が出ています。基本的には先進国でその割合が低く、反対に途上国や新興国では高い傾向にあります。

日本は4.1%と低い割合となっておりますが、他にはEU諸国やカナダ、オーストラリアなども低い割合となっています。一方で自動車大国のアメリカは12.4%と他の先進諸国に比べると高い事故死率になっています。

 

世界40か国で自動ブレーキが義務化

2019年2月、日本やEUなど40か国の国と地域自動ブレーキの導入を義務付ける規則の原案に合意しました。この規則制定は日本とEUの主導で進められてきました。韓国やロシアも参加している一方でアメリカや中国は加わっていません。

事故防止と被害軽減を目指すには国際的なルール整備が急務であり、義務化が進めば自動ブレーキを搭載しない自動車の販売はできなくなるため、今後の非参加国の動きが注目されています。

 

国産車は2021年11月から義務化

国土交通省大臣より日本の自動車メーカーが2021年11月以降販売する新型乗用車(軽自動車含む)に、自動ブレーキの搭載を義務付けることが発表されました。これは歩行者への衝突を回避するなど国際基準と同等の性能を求め、メーカーに認定試験を課すものとなっています。

義務付けは21年11月以降にモデルチェンジする車が対象で、既存の車種やモデルは25年12月以降に販売する車に適用します。また輸入車については、新型車は24年6月ごろ、既存車は26年6月ごろの適用が見込まれます。

 

自動運転について

各種センサーや画像解析技術、loT技術にAIによる高度な情報処理を組み合わせることで、人間が行う運転の一部、あるいは全部を代行する自動車です。

米非営利団体SAEインターナショナルや日本政府や米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)では自動化のレベルを0~5までの段階で定義しています。以下定義の内容をごく簡潔にご紹介いたします。

 

 自動運転レベルの定義 

レベル0(自動化無し):ドライバーがすべての運転操作を行う。

レベル1(運転支援)ハンドル操作や加減速をそれぞれシステムが補正する。

レベル2(部分自動運転):ハンドル操作や加減速の両方をシステムが連携して補正。

レベル3(条件付自動運転):条件付きの自動運転。緊急時を除き運転を車に任せる。

レベル4(高度自動運転):高度な自動運転。環境は限られるが運転手の対応は不要。

レベル5(完全自動運転):場所の制限なく完全な自動運転。運転手も不要。

 

自動運転の現状について

最近ではかなり普及されている衝突軽減ブレーキ(自動ブレーキ)、オートクルーズコントロール(ACC)、車線逸脱防止なども実はレベル1の段階に過ぎません。

レベル2としては、昨年日産スカイラインがビッグマイナーチェンジを行い運転支援システム「プロパイロット2.0」を搭載しましたが、これによって国産車で初めてとなる自動車専用道路上での手放し運転(ハンズオフ)が可能となりました。【=レベル2】

一方でハンズオフはすべての自動車専用道路内で可能とまではいかず、トンネル内や急カーブ、合流地点の手前や対面通行時ではハンドルを握る必要があり、ドライバーが前方を注視して運転に責任を持つ運転支援の域は出ていません。

そして国内の状況としては、現在メーカー各社がレベル3~の研究を行っており、技術的なハードルは徐々にクリアされつつあります。
しかしながら実用化のためには道路交通法と道路運送車両法の改正が必要となります。これらの法改正は早ければ20年春に成立の見込みです。

 

海外メーカーの状況

海外においてはアメリカやドイツではすでにレベル4の公道実験が行われています。

ドイツは国を挙げて自動運転技術開発に取り組んでいて、メルセデスベンツやアウディなどが先行しています。

またアメリカはI T大手のグーグルがこの分野で大きくリードしています。

ただしグーグルの場合は車を作ることが目標ではなく、自動運転の制御を行うソフトを開発してそれを自動車メーカーに販売していくことが目標だと言われています。

 

自動運転については一般道での対応が非常に難しく、自社開発を断念するメーカーも相当数出てくると考えられています。

特に難しいのが歩行者などの行動予測です。

そしてこの分野ではグーグルが得意とするAI技術やビッグデータ活用が大きなアドバンテージを発揮します。

よって多くの自動車メーカーは、いずれグーグルと組まざるを得ない状況になっていくと考え、グーグルは先行投資している模様です。

  

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