今回は世界の自動車生産台数のランキングとメーカー別の販売ランキングです。
世界の自動車生産台数と販売台数
2018年の世界の自動車生産台数は9563万台で前年から1.1%減少となりました。
トップ3は中国、アメリカ、日本で変動はなく、インドがドイツを抜き世界4位となりました。その他ロシア、タイ、ブラジルなどの国々が好調で、順位を上げています。
販売台数は2018年若干鈍化がみられ全世界で9506台でした。近年各メーカーが力を入れているのが「次世代自動車」でハイブリッド車、燃料電池車、電気自動車など環境に配慮車の開発です。
また衝突防止システムや自動運転などといった自動車のIT化も進んでいます。↓
国別自動車生産台数ランキング
(順位:国名 生産台数 前年比 増減)
1位:中国 2780万台 (-4.2%)↘
2位:アメリカ 1131万台 (+1.1%)↗
3位:日本 972万台 (+0.4%)↗
4位:インド 517万台 (+8.0%)↗
5位:ドイツ 512万台 (-9.3%)↘
6位:メキシコ 410万台 (+0.1%)↗
7位:韓国 402万台 (+0.4%)↗
8位:ブラジル 288万台 (+5.2%)↗
9位:スペイン 282万台 (-1.0%)↘
10位:フランス 227万台 (+2.0%)↗
(出典:FOURIN「世界自動車調査月報」)
日本の状況
2018年の国内新車販売台数は前年より微増の約527万台となりました。登録者数は前年比1.3%減でしたが、軽自動車 が4.4%増と2年連続で前年実績を上回ったことで、全体水準を維持しました。軽自動車比率は36.5%。消費税率のUPに伴い自動車取得税は廃止されましたが、「環境性能割」という新しい税が導入されました。
2019年の国内自動車販売台数は以下のランキングとなっています↓
<関連記事>
中国、アメリカ、ドイツの状況
中国
小型車購入税の優遇措置廃止や米中貿易摩擦により、2018年の国内乗用車販売台数は前年比4.1%減の2371万台。米国車・フランス車・国産車が低迷する中、日本車・ドイツ車・韓国車が好調です。一人っ子政策の廃止により家族数が増え、セダンより高額で大型のミニバンが人気となっています。
アメリカ
月額料金を払えば燃料代の負担のみで好きな車に乗り換えが自由にできるサービス(サブスクリプションサービス)にGMやフォードなどの自動車メーカーが乗り出しています。夏季は燃費の良いセダン、冬季はSUVのように自分のニーズに合わせて乗り換えが可能となっています。購入やリースのような手続きの煩わしがなく、レンタカーやカーシェアリングよりも所有感があるということです。
ドイツ
2018年の国内新車登録台数は343.6万台、輸出台数は399万台と自動車産業は国内最大の産業となっています。2018年は3大メーカー(VW、ダイムラー、BMW)各社ともに微増ながら堅調を維持しています。一方でEUが定める二酸化炭素排出量に関する規制対応のためEVの普及を進めています。
メーカー別自動車販売台数ランキング
【順位:メーカー(国名) 2018販売台数】
1位:フォルクスワーゲン (ドイツ) 1059万台
2位:トヨタ(日本) 1047万台
3位:ルノー・日産・三菱※(仏・日本)1020万台
4位:ゼネラルモーターズ(アメリカ)876万台
5位:ヒュンダイ(韓国) 743万台
6位:フォードモーター (アメリカ) 556万台
7位:ホンダ(日本) 526万台
8位:フィアットクライスラー(伊国・米国) 462万台
9位:PSA(イギリス) 385万台
10位:スズキ(日本) 327万台
11位:ダイムラー (アメリカ) 295万台
12位:BMW(ドイツ) 226万台
13位:浙江吉利(中国) 221万台
14位:マツダ(日本) 160万台
15位:中国長安(中国) 160万台
16位:タタ(インド) 123万台
17位:東風汽車(中国) 114万台
18位:北汽集団(中国) 108万台
19位:長城汽車(中国) 108万台
20位:SUBARU(日本) 103万台
(出典:FOURIN「世界自動車調査月報」)
※ルノー・日産自動車・三菱自動車は同一グループとしてカウントしております。
世界市場ではフォルクスワーゲンVSトヨタの熾烈な競争
1位のフォルクスワーゲンとトヨタ自動車は売上額でも1位・2位となっております。また世界の企業売上高ランキングでもベスト9位、10位と熾烈な争いを繰り広げています。
3位のルノー・日産・三菱連合も販売台数では僅差の3位につけておりますが、ゴーン氏ショック等で2019年の日産自動車の販売台数は低迷しております。
またルノーと日産の提携解消もたびたび取沙汰され予断を許さない状況です。
その他日本企業については、ホンダ7位、スズキ10位、マツダ14位、SUBARU20位と主要メーカーがすべてベスト20位以内にランキングしております。
一方18年の経常利益ではトヨタ、ホンダ、日産、スズキ、マツダ、SUBARUがいずれ前年比でマイナスとなっており、これにはリコール関連費用や為替の影響などが関係しております。