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ノーベル賞受賞者数 国別ランキング~日本人の歴代受賞者一覧~

スペイン王立化学アカデミーは2019年10月9日、リチウムイオン電池を開発した吉野彰(よしのあきら)旭化成名誉フェローら3人にノーベル化学賞を授与すると発表しました。
これによって日本人のノーベル賞受賞者は28人となりました。
そこで今回は国別ノーベル賞受賞者数ランキングをご紹介いたします。

 

ノーベル賞博物館

 

ノーベル賞

ダイナマイトの発明者であるアルフレッド・ノーベルの遺言によって、1901年から開始された国際的な賞です。物理学、化学、生理学・医学、文学、平和および経済学の「5分野+1分野」において著名な功績を残した人物に贈られます。経済学賞のみノーベルの遺言にはなく、ノーベルの死後70年目の1968年に設立されました。また自然科学部門の物理学賞、化学賞、生理学・医学賞の3部門における受賞は、化学分野における世界最高の栄誉であると考えられています。

 

 

国別ノーベル賞受賞者数ランキング

【順位:国名 受賞者数 分野別受賞者数内訳 】

1位:アメリカ    275人

(物理学:69人、化学:58人、生理学・医学:73人、文学:9人、平和:19人、経済学:47人)

2位:イギリス    88人

(物理学:22人、化学:24人、生理学・医学:24人、文学:6人、平和:5人、経済学:7人)

3位:ドイツ     83人

(物理学:25人、化学:26人、生理学・医学:18人、文学:8人、平和:5人、経済学:1人)

4位:フランス    56人

(物理学:10人、化学:9人、生理学・医学:12人、文学:11人、平和:10人、経済学:4人)

5位:スウェーデン  29人

(物理学:4人、化学:4人、生理学・医学:7人、文学:7人、平和:0人、経済学:2人)

6位:日本      28人

(物理学:11人、化学:8人、生理学・医学:5人、文学:3人、平和:1人、経済学:0人)

7位:ロシア     26人

(物理学:10人、化学:4人、生理学・医学:2人、文学:5人、平和:2人、経済学:3人)

8位:カナダ     20人

(物理学:6人、化学:3人、生理学・医学:6人、文学:4人、平和:0人、経済学:0人)

9位:スイス     19人

(物理学:69人、化学:58人、生理学・医学:73人、文学:9人、平和:19人、経済学:47人)

10位:イタリア  19人

(物理学:5人、化学:1人、生理学・医学:5人、文学:6人、平和:1人、経済学:1人)

 

アジア各国における受賞者数(日本以外)

インド  6人(物理学:1人、文学:1人、平和:2人、経済:2人)

中国   3人(生理学・医学:1人、文学:1人、平和:1人)

中華民国 3人(物理学:2人、化学:1人)

ベトナム 1人(文学賞:1人)※辞退

韓国   1人(平和賞:1人)

ミャンマー1人(平和賞:1人)

 

ランキングを見ての通り、TOP10は日本以外は欧米諸国によって占められています。特にアメリカの受賞者数は2位以下を大きく引き離して断トツであり、研究分野においても他国を寄せ付けない底力があることを証明しています。

一方、日本は20世紀までは欧米諸国に大きく水をあけられていましたが、2000年以降受賞者数が大幅に増加していて、21世紀の自然科学部門ではアメリカに続いて第2位の受賞者数を誇っています。

ノーベル賞受賞までは長い年月を要します。2016年版の科学技術白書では、受賞理由となった科学の発見から受賞まで何年かかったかを調査しています。そこでわかったことは、1940年代は平均18.5年だったのが2010年代には29.2年に達しているということです。

これを当てはめてみると1980年代に研究発表したものや発明したものが2010年代になってようやく実を結んでいるということです。日本ではバブル崩壊以降、長らく経済が低迷したことにより、基礎研究費用が抑えられているという状況があります。今後基礎研究に対して投資していかなければ、将来の受賞者が激減していくことが懸念されます。

 

日本のノーベル賞受賞者一覧

【物理学賞】

1949年 湯川秀樹  中間子の存在の予想

1965年 朝永振一郎 量子電気力学分野での基礎的研究

1973年 江崎玲於奈 半導体におけるトンネル効果の実験的発見

2002年 小柴昌俊  天体物理学、特に宇宙ニュートリノの検出に対する貢献

2008年 小林誠   小林・益川理論とCP対称性の破れの起源の発見による素粒子物理学への貢献

2008年 益川俊英  小林・益川理論とCP対称性の破れの起源の発見による素粒子物理学への貢献

2008年※南部陽一郎 素粒子物理学における自発的対称性の破れの発見

2014年 赤崎勇   高輝度で省電力の青色発光ダイオードの発明

2014年 天野浩   高輝度で省電力の青色発光ダイオードの発明

2014年※中村修二  高輝度で省電力の青色発光ダイオードの発明

2015年 梶田隆章  ニュートリノが質量を持つことを示すニュートリノ振動の発明

【化学賞】

1981年 福井謙一  化学反応過程の理論的研究

2000年 白川英樹  導電性高分子の発見と発展

2001年 野衣良治  キラル触媒による不斉反応の研究

2002年 田中耕一  生体高分子の同定および構造解析のための手法の開発

2008年 下村脩   緑色発光タンパク質の発見と生命科学への貢献

2010年 根岸英一  クロスカップリングの開発

2010年 鈴木章   クロスカップリングの開発

2019年 吉野彰   リチウムイオン電池の開発

【生理学・医学賞】

1987年 利根川進  多様な抗体を生成する遺伝的原理の解明

2012年 山中伸弥  様々な細胞に成長できるiPS細胞の作製

2015年 大村智   線虫の寄生によって起こる感染症に対する治療薬の発見

2016年 大隈良典  オートファジーの仕組みの解明

2018年 本庶佑   免疫チェックポイント阻害因子の発見とがん治療への応用

【文学賞】

1968年 川端康成  代表作「伊豆の踊子」「雪国」など

1994年 大江健三郎 代表作「個人的な体験」「万延元年のフットボール」など

2017年※カズオ・イシグロ(石黒一雄) 代表作「日の名残り」「わたしを離さないで」 

【平和賞】

1974年 佐藤栄作  非核三原則の提唱

【経済学賞】

受賞者なし

※南部陽一郎氏、中村修二氏は受賞時アメリカ国籍。カズオ・イシグロ氏はイギリスに帰化。

  

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