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新聞発行部数ランキング~読売新聞が世界1位~

今回は新聞の発行部数について調べてみました。

 

新聞

 
2019年の国内における新聞発行部数は、日本新聞協会の発表で一般紙、スポーツ紙合わせて4623万部となっています。

まずは全国紙の発行部数ランキングです。

 全国紙の発行部数ランキング(2019年)

順位

銘柄

部数

対前年

1位

読売新聞

827万

2位

朝日新聞

565万

3位

毎日新聞

250万

4位

日本経済新聞

234万

5位

産経新聞

140万

参考

中日新聞※

226万

(出典:日本ABC協会発表データを基に作成)

※中日新聞の発行部数は全国4位ですが、ブロック紙のため参考値としました。

読売が首位、朝日が続く。部数は軒並み大きく下げる。

発行部数は読売新聞が1位の827万部、朝日新聞が2位で565万部と上位2社が突出しています。大きく離れて250万部の毎日新聞が3位と続きます。しかし、後述しますが上位3紙および産経新聞は対前年で大きく部数を下げています。
4位の日本経済新聞は比較的落ち込みが少なく、近い将来毎日新聞との順位変動があるとみられていますが、やはり部数は下げています。
続く5位は産経新聞となります。しかし、発行部数では東海地区の中日新聞の方が多く、全国紙に限らない実質順位では産経新聞は国内6位となっています。

国内の新聞発行部数は長らく減少傾向が続いています。特に2019年は前年比-5.5%となっており、これは2018年の-5.6%に続く大幅な減少率です。
以下に2010年からの発行部数の推移を示します。

 新聞の発行部数の推移

朝夕刊セットの新聞を朝刊1部、夕刊1部の計2部として計算

  発行部数 (単位=千部) 前年比 人口千人 日刊紙数
2019年 46,233 -5.5% 370 116
2018年 48,927 -5.6% 390 117
2017年 51,829 -3.5% 412 117
2016年 53,690 -2.6% 426 117
2015年 55,121 -2.8% 436 117
2014年 56,719 -4.5% 448 117
2013年 59,396 -2.1% 469 117
2012年 60,655 -1.5% 478 118
2011年 61,581 -2.6% 487 119
2010年 63,199 -2.9% 497 120

(一般社団法人日本新聞協会発表データを基に作成) 

 

新聞離れが続く

国内の新聞発行部数は、ここ20年間一貫して減少傾向にあります。2000年の発行部数が7,189万部であったことから、2019年までのおよそ20年弱の間に2,566万部減となっていて、発行部数の減少率は35%にもなっています。

また、読み手の減少も明らかになっています。2016年にNHK放送研究所が公表した「国民生活時間調査報告書」によると、平日に新聞を読む人の割合は、1995年には52%だったのが、2015年には33%となっていて、読む人の割合も20ポイントの減少となっています。

 

若い世代の新聞離れが顕著に 

読む人が大きく減ったことの最も大きな要因は若い世代の新聞離れです。
総務省統計局の「家計調査」では、世代別一世帯当たりの年間新聞支出額の比較をしています。
この調査の結果、2007年と2017年の10年間の比較で新聞への支出額を最も減らしたのが30歳未満の世帯で-77%、次に支出額を減らしのが30歳代の世帯で-60%となっています。ちなみに70歳代以上の世帯では-3%とあまり変わっていません。

これは若い世代における主な情報源が新聞からネットに移行したことを如実に裏付ける結果となったと言えます。

 

以上のデータから、新聞業界にとっては非常に危機的な状況にも思われますが、日本の新聞発行部数を世界との比較で見ていきたいと思います。  

 

世界の新聞発行部数ランキング (2019年) 

順位 (変動) 新聞名 国名 言語 発行部数(千部)
1位 ( ) 読売新聞 日本 日本語 8,115
2位 ( ) 朝日新聞 日本 日本語 5,604
3位 (+1) Dainik Bhaskar インド ヒンドゥー語 4,321
4位 (+3) Cankao Xiaoxi 中国 中国語 3,749
5位 ( ) Dainik Jagaran インド ヒンドゥー語 3,410
6位 (+5) People's Daily 中国 中国語 3,180
7位 (+2) The Times of India インド 英語 3,030
8位 (-2) 毎日新聞 日本 日本語 2,452
9位 (+5) Malayala Manorama インド マラヤーラム語 2,370
10位 ( ) 日本経済新聞 日本 日本語 2,347

(参考:世界新聞協会発表データより)

 

発行部数世界1位は読売新聞。朝日が続く。

意外?にも読売新聞の発行部数は世界1位となっています。更に2位には朝日新聞が続いています。

実際に読売新聞発行部数世界一の新聞としてギネスにも認定されています。

日本以外の国では、中国、インドの新聞がそれぞれトップ10位内にランクインしています。国別では、日本=4社、インド=4社、中国=2社という状況です。

世界トップは世界的知名度を誇るアメリカのニューヨークタイムスウォールストリートジャーナル、USトゥデイなどをイメージされる方も多いと思いますが、これらのアメリカの新聞はおおよそ2000万部程度でベスト10にはいずれも入っていません。

アメリカの発行部数が日本に比べて少ない理由として、一つにはアメリカでは各地方ごとの新聞社が強いという背景があります。そして日本などに比べて新聞への信用度が非常に低いということもの調査結果から明らかになっています。
そして日本の識字率の高さを指摘する意見もありますが、むしろ過去の販売会社による熾烈な営業競争で新聞の普及率が高まったと考えるべきかと思います。

そして近年発行部数を大きく増やしているのが、中国とインドです。いずれも順位を大きく伸ばしている新聞社が目立ちます。特にインドは日本同様に4社がランクインしていますが、可処分所得が増えたことと識字率が向上したが影響しているようです。

 

発行部数には押し紙による実数かい離の指摘あり

世界でも有数の発行部数を誇る日本の大手新聞社ですが、公表数には問題もあります。いわゆる「押し紙」制で、実際の流通部通とはかなりのかい離があるとの指摘もあります。

この押し紙制度とは、長らく業界内でタブー視されてきた悪習ともいえる慣習です。
新聞社が契約上の優位な立場を利用して、販売店に対して注文以上の部数を押し付けたり、注文させたりする行為のことです。

発行部数の水増しとなり、広告主に対する詐欺行為にあたるとして問題視されています。これは独占禁止法でも禁止されています。

 

2016年の朝日新聞記者の公開内部告発によりますと、朝日新聞の発行部数の25%~30%が押し紙によって水増しされているとのことです。

この押し紙問題はその後、公正取引委員会より朝日新聞に対して同年3月に注意がなされ、大きな社会問題になった経緯があります。

実際には、朝日新聞以外にも国内の大手新聞社では同様の押し紙制度があると言われています。


この制度の大きな問題点は、広告主は本来購読者に届けられる前提の発行部数に対してその対価(広告料)を払うことになります。しかし、実際には購読者に届けられておらず、販売店の倉庫に眠っている不良在庫が3割にも上っているとなると、新聞社に対して過剰な広告料を払っていることになります。

また、新聞社側に一方的に押し付けられた部数を買わされている販売店の負担も深刻です。販売正常化ができるのか業界の自浄力が試されるところです。

 

全国紙の朝刊発行部数減少率ランキング2019年前期(2018年後期比較)

順位 銘柄 減少率 減少部数(万部)
1位 毎日新聞 -8.08% -21.4
2位 産経新聞 -4.44% -6.4
3位 朝日新聞 -3.25% -18.7
4位 読売新聞 -2.91% -24.2
5位 日本経済新聞 -2.23% -5.3

(出典:ガベージニュースより作成)

 

各社厳しい状況が続く

新聞社は各社軒並み発行部数を下げております。

先に述べてたように、若い世代の新聞離れがもっとも大きな理由とされています。
更に別の理由として、電信版への移行も要因の一つと考えられています。
しかし、現在有料会員登録数を情報公開しているのは日本経済新聞のみです。
日経電子版の有料会員数は19年1月時点で65万人となっていて、電子版のユーザーを増やしています。比較的落ち込みの少ない日本経済新聞ですが、それでも紙面の減少をカバーするまでには至っていない状況です

一方でアメリカのニューヨークタイムスなどは、電子版の定期購読者を大きく増やしているとの報告があります。2012年にはすでに電子版が紙媒体を上回わったと報じられています。これは、主に米国以外の購読者の増加が考えられており、ネットの普及及びグローバル化の影響に加え、英語が世界中で幅広く使われる言語であることも強みになっていると考えられます。

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まとめ

世界でもダントツに新聞の発行部数が多い日本ですが、発行部数の減少など新聞業界は非常に厳しい状況が続くものと思われます。最も大きな問題は、購読者層が圧倒的に高齢者世代に偏っている構造です。更には折り込み広告の減少なども、厳しい状況に追い打ちをかけています。 

押し紙問題などのクリアすべき課題もまだ残っています。これらに関する記事も新聞紙面ではほとんど報じられていなかったようですが、ネットには多くの情報があふれています。

欧米では若い世代を中心にメディア不振が高まっており、イデオロギー色の強い新聞の論調が批判の対象となっています。

新聞は世の中にとってなくてはならない存在であることには間違いありません。しかし、現在はネット上で無料でかつリアルタイムな情報共有、欲しい情報も能動的に取りに行ける世の中になっています。
新聞の将来ですが、より公平でイデオロギーにとらわれない客観的で良質な記事を提供し、有料でも情報を得るだけの価値を読者が見いだせるかが問われていると思います。

 

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