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世界の睡眠時間ランキング~死亡率が低いのは7時間睡眠~

今回は睡眠時間について調べてみました。

 

眠る女性と目覚まし時計

日本はの平均睡眠時間はOECD加盟国で最も短い

日本人の睡眠時間は諸外国と比べて長いのでしょうか?それとも短いのでしょうか?

以下にお示しするのは、OECDによる世界の睡眠時間に関する調査です。

対象となっているのは15歳~65歳の男女です。対象年齢が異なる集計の国は本ランキングから除外しています。また国によっては調査年にバラツキがあります。

 

世界の睡眠時間ランキング(短い順)

順位 国名 時間(h)
1 日本 7.4
2 韓国 7.9
3 スウェーデン 8.0
4 デンマーク 8.1
5 アイルランド 8.2
6 ノルウェイ 8.2
7 オーストリア 8.3
8 ドイツ 8.3
9 スロベニア 8.4
10 オランダ 8.4
11 ポルトガル 8.4
12 イギリス 8.5
13 フィンランド 8.5
14 ポーランド 8.5
15 ラトビア 8.5
16 フランス 8.5
17 イタリア 8.6
18 トルコ 8.6
19 スペイン 8.6
20 カナダ 8.7
21 ニュージーランド 8.8
22 米国 8.8
23 インド 8.8
24 南アフリカ 9.2

(出典:OECD based on data from National Time Use Surveys.より集計)

(15-65歳の調査で調査対象年齢が異なる国は除外)

上記の通り、日本の平均睡眠時間は7時間20分(7.4h)となっていて、睡眠時間が世界で最も短い国となっています。  

最新の調査では”6時間27分”だった

しかし、2019年12月に東京のブレインスリープ社が全国47都道府県の1万人の男女を対象に行った睡眠に関する調査では、OECDの調査結果より更に55分も短い6時間27分であることが判明しました。

またブレインスリープ社は、生活習慣(食事、運動)、生産性(日中眠気、通勤、仮眠意識)、ストレス睡眠の質睡眠時無呼吸症候群=SASリスク(いびき、血圧・遺伝)、などの項目から独自のアルゴリズムによって「睡眠偏差値」を算出しています。

それによって、都道府県別の睡眠偏差値の順位を発表しております。以下にその結果の一部をご紹介します。

 

日本の睡眠偏差値(都道府県別)

(順位:都道府県 睡眠偏差値 睡眠時間)

睡眠偏差値 TOP3

1位:青森県(52.21)  6時間40分

2位:静岡県(51.63)  6時間36分

3位:和歌山県(51.3) 6時間31分

 

睡眠偏差値 Worst3

47位:宮城県(47.92)6時間32分

46位:徳島県(48.31) 6時間15分

45位:山梨県(48.35) 6時間25分

(出典:ブレインスリープ社website)

 

先に記載したように偏差値は睡眠時間以外の要素、生活習慣や生産性、ストレス、睡眠の質などの結果を踏まえて算出されています。 

よって宮城県のように睡眠時間は他県に比べて短くなくても、偏差値が低くなる場合があります。

上位県は睡眠の質や習慣が良く睡眠時間も長い傾向が認められる一方、下位県は睡眠習慣や健康の度合い、ストレス、睡眠障害のリスクにおいて悪い傾向にあることがあげられております。

とはいえ睡眠偏差値にそれほど大きな開きはなく(52.21-48.35)、日本人の 睡眠の課題は全国的なもののようです。 

 

ベッドで眠る女性

 睡眠時間7時間の死亡率が最も低かった

2002年、カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究チームが、110万人の男女を対象に6年間の追跡を行なった疫学調査の結果を発表しました。

110万人という大規模な調査だったため、これは当時メディアでも話題になりました。

 

この調査チームが、睡眠時間と死亡率の関係も調べたところ、最も死亡率が低かったのは、男女ともに睡眠時間が約7時間(6.5時間以上7.5時間未満)の人たちだったことがわかりました。

以下のグラフは、睡眠時間7時間を1とした時の死亡率の相対リスクです。睡眠時間と死亡リスクの間には、U字カーブがみられました。

男性

 

アスパラプロリンによる寝覚め改善を示すグラフ

       (出典:大塚製薬website睡眠リズムラボ)

 

女性

 

アスパラプロリンによる睡眠の質改善を示すグラフ

       (出典:大塚製薬website睡眠リズムラボ)

 

睡眠時間が短くても長くてもリスクは高まる

睡眠時間が短い人(例えば3時間睡眠の人たち)の場合、死亡率は1.3倍ほど高かった一方で、7時間より睡眠時間が長い人もまた、死亡率が上がっているという結果でした。

実はこれと同じような調査結果が日本でも出ています。

名古屋大学の研究で、40歳から79歳の男女約10万人について10年間の追跡調査をしたもので、平均睡眠時間は男性7.5時間、女性7.1時間でした。

10年後の死亡率がいちばん低かったのは、睡眠時間が7時間(6.5時間以上7.5時間未満)の人たちで、睡眠時間がそれより短くなるほど、あるいは長くなるほど死亡リスクが増しているという結果でした。

 

 年齢によって必要な睡眠時間は変化

もう一つ大事な点として、人間にとって必要な睡眠時間は年齢によって変化することがわかってきました。

  • 10歳まで 8~9時間
  • 15歳で  約8時間
  • 25歳で  約7時間
  • 45歳で  約6.5時間
  • 65歳で  約6時間

加齢とともに必要な睡眠時間が少なくなるということが複数の研究で報告されています。

 

 

     (出典:大塚製薬website睡眠リズムラボ)

 

このことからも、年齢と共に眠れなくなったということは、実は加齢に伴い体に必要な睡眠が変化してきていることと関係していると言えます。

 

一方、日ごろから睡眠不足を感じる人は生活習慣の見直しと共に規則的な生活と睡眠時間の確保に努める必要がありそうです。

 

 

睡眠偏差値を高める生活習慣

最後に、全国1万人の睡眠の質を分析したブレインスリープ社が、睡眠偏差値を高める生活習慣を4つあげています。

睡眠の質を高めたい人は参考にしてみてください。

  1. 朝食と夜食・・毎日朝食を食べ、夜食は避ける
  2. 飲酒頻度と量・・飲酒日を減らす、飲むときは少量(週3日未満1回2合未満)
  3. 喫煙量・・吸わないのがベストだが1日10本以内に抑える
  4. 環境・・静かで暗い部屋で寝る

<参考サイト>

睡眠偏差値 TOP・WORSTの生活習慣 | 睡眠偏差値 調査結果報告 | ブレインスリープ (最高の睡眠で、最幸の人生を。)

 

まとめ

 

この記事をざっくり要約すると
    1. OECDの調査では日本人の睡眠時間が最も短かった
    2. 2019年の調査で平均睡眠時間は6時間27分だった
    3. 「7時間睡眠の死亡率が最も低い」という複数の研究結果
    4. 睡眠時間が長くても短くてもリスクは上がった
    5. 年齢と共に必要な睡眠時間は徐々に減っていく
    6. 眠の質を高めるには生活習慣の改善を

 

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