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来観者数の多い美術館・博物館ランキング(2019年)

今回は世界の美術館・博物館入場者数ランキングです。

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イギリス誌「The Art Newspaper」は世界の美術館・博物館の入場者ランキングを毎年発表しています。

今回はコロナ禍の影響が出る前の2019年来観者数によるランキングを ご紹介いたします。
(ただし、アジアやイタリアの一部の施設は、調査期間中に閉鎖されたため、調査対象外もあり)

 

来観者数の多い美術館・博物館ランキングTop10 (2019年) 

順位 美術館・博物館名 所在地 来館者数
1 ルーブル美術館 パリ 960万人
2 中国国家博物館 北京 739万人
3 バチカン美術館 バチカン 688万人
4 メトロポリタン美術館 ニューヨーク 647万人
5 大英博物館 ロンドン 623万人
6 テート・モダン ロンドン 609万人
7 ナショナル・ギャラリー ロンドン 601万人
8 エルミタージュ美術館 サンクト・ペテルブルク 495万人
9 ソフィア王妃芸術センター マドリード 442万人
10 ナショナル・ギャラリー・オブ・アート ワシントンD.C. 407万人

(出典:「The Art Newspaper」美術館・博物館ランキング 2019年実績)

*イタリアおよびアジアの一部施設除く

 

首位は不動のルーブル美術館。

1位はパリのルーブル美術館となりました。2013年以来の連続首位です。

2018年の過去最高記録1020万人を下回ったものの、訪問者は960万人で2位を大きく引き離しています。

世界三大美術館のひとつで、世界最大級の美術館と言われています。

「モナ・リザ」「ミロのヴィーナス」「ササモトラケのニケ」を始めとして、「民衆を導く自由の女神」「ナポレオン1世の戴冠」「ルイ14世」などの人気作品が多数展示されています。

 

2位には2018年同様に北京の中国国家博物館がランクインしました。

天安門広場東側に位置し、2011年にリニューアルオープンし、こちらも世界最大級と言われる博物館です。主な展示は古代中国の石器や青銅器、陶磁器や書画に彫刻などがあります。

特に価値が高いといわれているのが、殷代の四羊方尊商后母戊鼎(司馬戊鼎)ですが、中でも商后母戊鼎は現存する中で世界最大の青銅器と言われています。

 

3位はバチカン市国にあるバチカン美術館が初めてメトロポリタン美術館の入館者数を上回り3位にランキングしました。

バチカン美術館はシスティーナ礼拝堂などを始め、全24の美術館や建物から構成されています。

有名な展示品としては、「最後の審判」「地図のギャラリー」「ラファエロの間」「キリストの変容」などです。

  

4位はニューヨークのメトロポリタン美術館です。ルーブル美術館と共に世界3大美術館の一つにも数えられています。

ゴッホ、ゴーギャン、クリムト、モネ、フェルメール、レンブラントなどの有名アーティストの絵画作品が多数収蔵されております。

中でも人気の高い展示品としては、「糸杉のある麦畑」「窓辺で水差しを持つ女」「ひまわり」「自画像(ゴッホ)」などがあります。 

 

5位はロンドンの大英博物館です。

2018年にテートモダンに抜かれたものの、前年から40万人増加し英国内での首位と返り咲きました。

有名な展示作品は、「ロゼッタストーン」「ラムセス2世の像」「パルテノン神殿の彫刻」「イースター島のモアイ像」「女祭司のミイラ」などです。

尚、所蔵作品は実に800万点以上と言われています。

 

artscape.jp

 

 

世界の美術館・博物館の来観者数においては、日本の美術館や博物館はなかなか上位にはランクインできないようです。

2013年以降で最高は国立新美術館(東京)の20位。

しかしながら、期間限定の展示会では、日本での開催が毎年上位にランクインしています。

以下に2019年に1日の来観者数が多かった展示会のランキングです。 

1日の来観者数が多かった展覧会ランキングTop10 (2019年)

順位 展示会名 会場 都市 1日来館数
1 DreamWorks ブラジル銀行文化センター リオデジャネイロ 11,380
2 DreamWorks ブラジル銀行文化センター ベロオリゾンテ 9,277
3 Ai Weiwei:RAIZ ブラジル銀行文化センター リオデジャネイロ 9,172
4 ムンク展―共鳴する魂の叫び 東京都美術館 東京 8,931
5 クリムト展 ウィーンと日本 1900 東京都美術館 東京 7,808
6 ツタンカーメン:ファラオの宝物 ラ・ヴィレット パリ 7,735
7 国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅 東京国立博物館 東京 7,697
8 ジャン=ミシェル・バスキア/エゴン・シーレ フォンダシオン ルイ・ヴィトン パリ 7,026
9 Diane Arbus:Box of Ten Photographs スミソニアン・アメリカ美術館 ワシントンD.C. 6,188
10 50 Years of Realism: Photorealism to VR ブラジル銀行文化センター リオデジャネイロ 6,019

(出典:「The Art Newspaper」美術館・博物館ランキング 2019年実績)

 

ブラジルと日本の展覧会が多くランクイン

2019年のTop10には、ブラジルの展覧会が4つ、日本の展覧会が3つランクインという結果となりました。

最も来観者数が多かった展覧会は、ブラジル・リオデジャネイロにあるブラジル銀行文化センターで開催された“DreamWorks(ドリームワークス)”でした。2位も場所を変えた同じ展示会となっています。

展示会の内容としては、アメリカの映画製作会社「Dream Works(ドリームワークス)」のアニメーション作成の裏側に関するものでした。

 

また3位には、同じくブラジル銀行文化センターで行われた中国人アーティスト”Ai Weiwei(アイ・ウェイウェイ)”の回顧展です。

巨大な木の根を描いた鋳鉄の彫刻が並べられた彼の展覧会には、110万人以上の人が訪れたということです。

アイ・ウェイウェイは今世界で最も人気のあるアーティストの一人である一方で、中国政府からは常にマークされている人物のようです。

 

アイ・ウェイウェイは謝らない(字幕版)

 

日本からは東京都美術館で行われた「ムンク展―共鳴する魂の叫び」と 「クリムト展 ウィーンと日本 1900」そして東京都国立博物館での「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」

 の3作品がランクインしました。

 

『ムンク展 共鳴する魂の叫び』 公式ガイドブック (AERAムック)

クリムト 1900年ウィーンの美神

 クリムト展 ウィーンと日本 1900

  

 

 

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