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世界の喫煙率ランキングと日本の受動喫煙対策

WHOの発表によると、新型コロナウイルにおける肺炎の重症化リスクの一つに喫煙をあげています。喫煙者は喫煙しない人に比べて重症化が2.2倍、死亡が3.2倍に増えると発表しています。

今回は4月から施行される日本の受動喫煙対策世界の喫煙率ランキングです。

 

たばこの煙

2020年4月より健康増進法が全面施行

4月から健康増進法が全面施行されます。
これは、今夏行われる予定だった2020東京オリンピックに合わせて、18年に原則屋内禁煙が初めて法制化されたのに続き、20年4月からはホテルや飲食店なども原則屋内禁煙となるものです。

 この法制化の背景にはIOC(国際オリンピック委員会)の強い意向が反映されていると言われています。IOCは1988年以来、オリンピック開催都市の禁煙化を実現しています。

バルセロナ、アトランタ、シドニー、アテネ、北京、ロンドン、リオデジャネイロ、ソチでは厳罰化付きの受動喫煙防止法または条例が施行されました。

日本においても受動喫煙対策が進められることになりましたが、小規模飲食店では表示を行うことで店内喫煙が認められることになりました。
しかし、開催地の東京都においてはより厳しい「東京都受動喫煙防止法条例」が施行されることになり、国の法律よりも更に一段厳しい”原則屋内禁煙”が実施されることになりました。
これにより、違反した場合には罰則が科せられることになりますが、喫煙者本人だけでなく、ビルのオーナーなど施設管理者も罰則対象となっています。

なお東京都の受動喫煙防止条例での規制対象外となる飲食店の条件としては、”従業員がいない”店舗(=個人経営者)のみとなっています。

 

次に世界の受動喫煙対策についてです。日本経済新聞が 厚生労働省のデータを基に2018年1月に国別の受動喫煙対策をまとめたものです。

世界の受動喫煙規制状況

医療機関 小中学校 職場 ホテル 飲食店
日本(東京) × ×
韓国(平昌) × ×
ドイツ(ベルリン) × ×
中国(北京) × × × × ×
米国(ニューヨーク) × × × × ×
英国(ロンドン) × × × × ×
ロシア(ソチ) × × × × ×

×は敷地内禁煙または屋内禁煙、△は屋内での喫煙が一部可。厚労省の資料を基に作成。日本は健康増進法が施行された前提。

(参考:日本経済新聞WEBSITE)

 

喫煙者にとってはかなり肩身が狭くなってしまう状況になりますが、かねてより日本の受動喫煙対策は遅れていると海外から批判がありました。

国や東京都としては今回の法令施行によって、国際的批判を少しでもかわしたいところです。

 

改正健康増進法の施行スケジュール

2019年7月~:一部施行
  • 学校・保育所・病院・行政機関

   →敷地内の禁煙(屋外の喫煙場所はOK)

 2020年4月~:全面施行
  • 事務所・ホテル・鉄道・船舶・飲食店(チェーン店など)

  →原則屋内禁煙(喫煙専用室はOK)

  • 飲食店(100平方メートル以下の個人店など)

  →「喫煙」「分煙」などの表示で喫煙OK

 

 

 世界の喫煙率について

外国人男性 喫煙


続いては世界の喫煙率についてです 。

WHOが加盟国194の国と地域を対象(内45カ国はデータなし)とした調査をベースに、OECD加盟国35か国でランキングいたしました。
対象は15歳以上の男女です。

 

世界の喫煙率ランキング(男性) 

順位 国名 喫煙率%
1 ギリシャ 52
2 ラトビア 51
3 チリ 41.5
4 トルコ 41.1
5 韓国 40.9
6 エストニア 39.3
7 チェコ 38.3
8 リトアニア 38
9 スロバキア 37.7
10 フランス 35.6
11 イスラエル 35.4
12 日本 33.7
13 ドイツ 33.1
14 ポーランド 33.1
15 ベルギー 31.4
16 スペイン 31.4
17 オーストリア 30.9
18 ポルトガル 30
19 スイス 28.9
20 イタリア 27.8
21 オランダ 27.3
22 ルクセンブルク 26
23 アイルランド 25.7
24 スロベニア 25
25 イギリス 24.7
26 アメリカ 24.6
27 フィンランド 22.6
28 メキシコ 21.4
29 ノルウェー 20.7
30 スウェーデン 18.9
31 デンマーク 18.8
32 ニュージーランド 17.2
33 カナダ 16.6
34 オーストラリア 16.5
35 アイスランド 15.2
世界平均値 33.7

 (参考:WHO・World Health Statistics(世界保健統計)2018年よりOECD加盟国で集計) 

 

世界の喫煙率ランキング(女性)

順位 国名 喫煙率%
1 ギリシャ 35.3
2 チリ 34.2
3 チェコ 30.5
4 フランス 30.1
5 オーストリア 28.4
6 ドイツ 28.2
7 スペイン 27.4
8 ラトビア 25.6
9 ベルギー 25.1
10 エストニア 24.5
11 オランダ 24.4
12 ポーランド 23.3
13 スロバキア 23.1
14 アイルランド 23
15 スイス 22.6
16 リトアニア 21.3
17 ルクセンブルク 20.9
18 スロベニア 20.1
19 イギリス 20
20 イタリア 19.8
21 ノルウェー 19.6
22 デンマーク 19.3
23 アメリカ 19.1
24 スウェーデン 18.8
25 フィンランド 18.3
26 ポルトガル 16.3
27 イスラエル 15.4
28 ニュージーランド 14.8
29 アイスランド 14.3
30 トルコ 14.1
31 オーストラリア 13
32 カナダ 12
33 日本 11.2
34 メキシコ 6.9
35 韓国 6.2
世界平均値 6.2

 (参考:WHO・World Health Statistics(世界保健統計)2018年よりOECD加盟国で集計) 

 

喫煙率まとめ

WHOの喫煙率データでは、OECD35カ国中では日本人男性が12位(33.7%)日本人女性は11.2%(33位)となっています。
男性は世界平均が33.7%となりますので、日本人男性の喫煙率は世界平均並みと言えますが、OECD加盟国中では高いです。

一方、女性は世界平均で6.2%と男性に比べると喫煙率はかなり低いです。
世界的には喫煙率の男女差は非常に大きい一方で、OECD加盟国に限っては男女差がそこまで大きくありません。よって、日本人女性は世界平均では少し高いもののOECD加盟国内では低いといえる状況です。

 

 

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