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SDGs達成度ランキング2020年~TOP15までヨーロッパ勢独占~

ドイツのベルテルスマン財団と持続可能な開発ソリューション・ネットワークの報告書「持続可能な開発報告書2020」 Sustainable Development Report 2020)が6月30日に刊行されました。

 

そこで2020年版のSDGs(エス・ディー・ジーズ)最新達成ランキングが発表されましたので今回ご紹介いたします。

 

SDgs

SDGsとは

SDGs(エスディージーズ:Sustainable Development Goals 持続可能な開発目標)とは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として 2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された
2030年までの国際目標です。

 

もう少し具体的な表現を池上彰さんが解説したサイトがありますので引用します。

「『SDGs』というのは、世界を変えるための17の目標です。世界の国々は、さまざまなことで意見が対立していますが、『同じ地球に住む以上、これだけは一緒に取り組んでいきましょう』と決めたものなんですね。サステイナブルとは、持続可能という意味です。これは、地球が私たちの住み続けられる環境であり続けるようにという意味であると同時に、私たちが息切れせずに取り組み続けられることをしよう、という意味があります」~@Living ウェブサイトより引用

 

 

持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、
地球上の「誰一人として取り残さない」ことを目指しています。 

以下はその17の目標についての項目です。

SDGs17の目標

SDGs17の目標

 

この17のゴールについての池上さん解説です。

 

企業にも取り組みを求めているのも大きなポイント

SDGsは、従来の開発目標(MDGs)のように国やNGOのみを主体に達成を目指しているのではありません。目標達成のために、民間企業による積極的な取り組みも求めているのが重要なポイントです。

SDGsのゴールやターゲットの中には、2030年までに達成するには大き過ぎるものも少なくありません。

そこで、企業のイノベーションによる新たな技術や仕組みの確立が期待されているのです。 よって、SDGsでは企業のビジネスモデル自体にSDGsの観点を組み入れることが想定されています。

従来のCSRの「企業が利益の一部を、慈善事業や寄付などの形で社会に還元する」という性質のものとは異なっています。

さらに企業にとっても、SDGsに取り組むことで、新規市場開拓や企業価値の向上などが期待できるメリットもあります。 

 

www.youtube.com

 

それでは世界166カ国のSDGs達成率の2020年版最新ランキングをご紹介いたします。

SDGs達成度ランキング2020年 Top20

順位 対前年 国名 スコア
1 スウェーデン 84.72
2 デンマーク 84.56
3 フィンランド 83.77
4 フランス 81.13
5 ドイツ 80.77
6 ノルウェー 80.76
7 オーストリア 80.70
8 チェコ 80.58
9 オランダ 80.37
10 エストニア 80.06
11 ベルギー 79.96
12 スロベニア 79.80
13 イギリス 79.79
14 アイルランド 79.38
15 スイス 79.35
16 ニュージーランド 79.20
17 日本 79.17
18 ベラルーシ 78.76
19 クロアチア 78.40
20 韓国 78.34

(出所:Sustainable Development Report 2020) 

 

TOP15まではすべてヨーロッパが独占!

首位はスウェーデンで2年振りの返り咲きです。そしてTop3は、多少の順位の入れ替わりはあったももの、今年も北欧3カ国が独占しました。

上位にヨーロッパ勢が続く状況もこれまで同様です。TOP15位まではすべてヨーロッパ勢で、アジア、南北アメリカ、アフリカ勢のランキングは総じて低い状況となっています。

ヨーロッパ以外の国の最高順位はニュージーランドの16位ですが、前回より5つ順位を落としています。日本はニュージーランドに続く17位ですが昨年より2つ順位を落としています。

SDGsはまさにヨーロッパ式ゲームとの見方もありますが、それについては後ほど解説していきます。

 

日本の状況

それでは日本の状況を項目別にみてみますと、

良い方から順に、グリーン評価3つ、イエロー評価5つ、オレンジ評価4つ、そして最も悪い評価のレッド評価が5つとなっています。

 

グリーン評価

目標4:教育

目標9:産業・イノベーション・インフラ

目標16:平和と正義

イエロー評価

目標1:貧困

目標3:健康と福祉

目標6:安全な水とトイレ

目標8:働きがいと経済成長

目標11:住み続けられるまち

オレンジ評価

目標2:飢餓

目標7:エネルギー

目標10:人や国の不平等

目標12:消費と生産

レッド評価

目標5:ジェンダー平等

目標13:気候変動

目標14:海洋生態系

目標15:陸上生態系

目標17:パートナーシップ

レッドの評価の5項目は特に改善をしなければならない事項ですが、前回からの改善度についても評価されています。

ジェンダー平等気候変動海洋生態系については「停滞」の評価。

一方、陸上生態系パートナーシップ「適度に改善」の評価となりました。

  

SDGsはヨーロッパが仕掛けた新たな覇権競争?

実はこのSDGsはヨーロッパが仕掛けた新たな覇権競争であるとの見方があります。

ジャーナリストの落合陽一氏著「2030年の世界地図帳」によれば、「今後世界の国家と企業は、ヨーローッパ的な価値観のもと、その活動をヨーロッパ諸国に有利なシナリオのもとに規制されていくのではないか」と指摘しています。

事実、ヨーロッパはこれまで民主主義基本的人権などの根本的な考え方自体を輸出することで19世紀以降の世界の覇権を確立してきました。

そして21世紀に入り、再びその方法論を応用することで、アメリカ、中国に次ぐ第三勢力としての存在感を年々増しています。

例えば責任投資原則やESG投資、パリ協定、SDGs、EU一般データ保護規制(GDPR)など、世界はヨーロッパの定めた新しいルールの上で動き始めています。

 

2000年代・・GAFAMに象徴されるアメリカン・デジタルの時代

2010年代・・BATHに駆動されるチャイニーズ・デジタルの時代

2020年代・・SDGsがもたらすパラダイムでヨーロピアン・デジタルが覇権を握る!?

 次に現在の主要産業の関係性を構造化したのが以下の4層です。

4層の産業構造

法と倫理の層

 ヨーロッパ主導のルールによる支配

情報の層 

 アメリカ中国ITサービスで激突

工業の層 

 中国「世界の工場」として機能

資源の層 

 中東アフリカがカギを握る

~引用:「2030年の世界地図帳」落合陽一著より~

 

現在の世界産業は「情報」「工業」「資源」という巨大な産業によって成り立っていますが、実はヨーロピアン・デジタルの「法と倫理」はその上位に位置して他の3つの層(情報、工業、資源)を根本から規定する力を持っています。
実際にESG投資やGDPR、SDGsなどはGAFAMなど超巨大企業の動きを変えてしまうほど影響力を持っています。
 

今は、アメリカや中国の2大国が情報・工業・資源を武器に世界の覇権を争っていますが、ヨーロッパはSDGsなどをはじめとする形のないもの(=理念)によって2大国に対抗していこうとしています

 

そんな中、2019年11月アメリカのトランプ大統領は気候変動への取り組みを定めたパリ協定から離脱することを発表しました。

パリ協定はCO2排出大国のアメリカが参加しなければ意義が大きく薄れてしまいます。

今後、アメリカや中国サイドをいかにこれらの枠組みに組み込んでいくかが肝となってきます。

そして、今後日本の取るべき戦略は、理念としてはヨーロッパ側に立ち、その中で持ち前の科学技術力を発揮していく(省エネのスパコン開発など)米・中・欧の中間点に活路があるのではないかと考えられています。

 

(参考)2019年SDGs達成度ランキング
順位 国名
1 デンマーク
2 スウェーデン
3 フィンランド
4 フランス
5 オーストリア
6 ドイツ
7 チェコ
8 ノルウェー
9 オランダ
10 エストニア
11 ニュージーランド
12 スロベニア
13 イギリス
14 アイスランド
15 日本
16 ベルギー
17 スイス
18 韓国
19 アイルランド
20 カナダ
35 米国
39 中国

 (出所:Sustainable Development Report 2019) 

 

 

まとめ

この記事をざっくり要約すると
  1. SDGsとは持続可能な開発目標のことで、国連加盟国が2030年までに達成すべき17の目標と169のターゲットから構成される
  2. SDGsは国やNGOだけでなく企業にも取り組みを求めているのが特徴
  3. 2020達成率ランキングで首位はスウェーデン。日本は17位。ヨーロッパが上位独占
  4. 日本のレッド評価は5項目で特に「ジェンダー平等」「気候変動」「海洋生態系」の改善が進まない状況。
  5. SDGsはヨーロッパが仕掛けた米中対抗への覇権競争の側面もある

<参考図書>

2030年の世界地図帳  あたらしい経済とSDGs、未来への展望
 

 

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